【ツナガレ介護福祉ケア】

東京都指定の障がい総合支援サービス事業所です。高齢者・障がい児・者、子育ての現場から発信しています!

不安を減らす・・・注意分割機能の鍛え方と簡単トレーニング【ツナガレ介護福祉ケア】

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不安や焦り、怖さの原因とは

 

日も暮れかかった公園で老婆がベンチに座っている。

 

飼い主に捨てられた黒猫が、慣れた様子で目の前に座る。老婆は薄く息を吸い込んだ後、ゆっくりと話し始める。

 

 

ばあちゃん「最近なんだか物忘れがひどくて。将来が不安だわ」

黒ネコ「もうすぐ5人に1人が認知症になる時代だから、おばあちゃんがボケでも誰も気にしニャいよ」

ばあちゃん「子どもや孫には世話になりたくないし。心配だねえ」

黒ネコ「まだ、ボケてもいないのに先のこと悩んでどうするニャン」

 

 


不安や焦り、心配は誰にでもあります。

 

人間の脳はネガティブな思考をするようにできていて、日々の暮らしの中で80%以上は不安や心配などネガティブな思考をしているそうです。

 

社会福祉の現場では、障害の不安を抱えている人、金銭的な心配をしている人、精神に悩みを抱えている人など様々な人がいます。

 

とくに認知症の増加とともに当事者もそうですが、不安や心配を抱えている家族は増えているように思います。

 

いつの時代でもそうした不安や心配を解消するための「言葉」があります。

例えば、次のような言葉もそうかもしれません。

 

 

 

 

「あしたはあしたの風が吹く、そのうちなんとかなるだろう」

 

 

 

古今東西、思考を和らげるための言葉はたくさんあります。

 

また、ストレス軽減の分野においても研究は進んでいます。

 

そのひとつに認知行動療法を活用したプログラムがあります。

 

今回、紹介するのはうつ傾向を予防するプログラムのひとつです。海外の研究者らに開発されたものを、超シンプルなテクニックとして応用したものです。

 

 

 

不安や焦り、心配をどうしたらいい?

 

エクササイズのベースになっているのがマインドフルネスです。これは認知行動療法のひとつで、医療や教育機関、大手企業などでもストレス軽減に取り入れられています。

 

おばあちゃんと黒ネコの会話に耳を傾けてみましょう。

 

 

黒ネコ「心配や不安を解消する方法を教えるニャン」

ばあちゃん「年寄りでも大丈夫かね?」

黒ネコ「まずは注意の訓練ニャン。足に意識を向けてみて」

ばあちゃん「足ね。はいはい。ずいぶん、むくんじゃってるよ」

黒ネコ「次は、足を意識しながらチューリップの歌を口ずさんでみて」

 

 

多くの人が知っているチューリップの歌。まずは、口ずさんでみましょう。

 

 

さいた さいたチューリップの 花が♪

ならんだ  ならんだ 赤  白  黄色♪

どの花みても きれいだな♪

 

 

いかがでしょう。歌詞を見ないでも歌える人は多いと思います。

 

では次に、足の裏に意識を持っていきながら口ずさんでみましょう。最初は違和感を感じるかもしれませんが、トレーニングだと思ってチャレンジしてみましょう。

 

 

 

黒猫「どんニャ、かんじ?」

老婆「何かへんニャ、感じだわね。」

 黒猫「これは、“今この瞬間を意識する”ための訓練ニャン」

 

 

 

このエクササイズは足の感覚を意識しながら文章を読むことで、今この瞬間の集中力を高めることを狙いとしています。

 

実は人間の脳の容量というのは意外と小さいので、注意を分割することで思考が停止して、文章の内容から生じる思考や感情が少なくなるのです。

 

普通に文章を読むとチューリップの文章からイメージが膨らんできます。

 

しかし足に意識しながら文章を読むと、それはただの文字として読んでいたのではないでしょうか。

 

人間の優れた点は、例えば「チューリップ」という文字から、鮮やかな花畑を頭の中に思い浮かべることができることです。

 

逆にいえば大嫌いな人の名前を見ただけで、その人の姿かたちや言葉も、頭に思い浮かべてしまいます。

 

「チューリップ」や「大嫌いな人の名前」は単なる記号でしかありません。

 

記号から人間の思考は良いことや悪いことを膨らましてしまうのです。

 

このエクササイズは注意を分割することで、ありのままの現実だけを感じるようにするトレーニングなのです。

 

 

www.osp.tokyo

 

 

 

 

 過去や未来を悩むのは時間のムダ

 

ネガティブな思考で多いのが、過去の嫌な自分を思い出すことです。

 

例えば、酷い別れ方をした場合、時間を経て克服したはずなのに、時間と共に蘇って、再び『ネガティブ思考』に脳内が支配されるという感じです。

 

過去は現実ではありません。過ぎ去った記号です。

 

その記号を思い出して心配や不安にさいなまれるのは時間の無駄です。

そして未来も現実ではありません。

コロナのように想像できない事態は起きます。あれこれと将来を悲観してもその通りになることはありません。

 

結局、人間は今しか生きていない。

 

それを認知するための超シンプルな方法が今回紹介したテクニックです。

 

 

 不安の種、正体をつかもう

 

 

黒猫「この前、恋人にフラれたんだ。そうすると昔の恋愛も思い出して、やっぱりボクは恋愛不適合者なんだと落ち込んだニャン」

老婆「私にも昔、そんな時があったよ」

黒猫「でも恋愛はいつも同じじゃニャイよね」

老婆「そりゃあそうさ。いろんなパターンがあるものよ」

黒猫「だからもう悩まない。新しい恋を探すニャン」

老婆「そうだね。過去や未来は誰にも分からないものね。今を一生懸命生きることが一番かもしれないね」

 

 

 

黒猫は夕闇の中、姿を消す・・・・

 

本日もありがとうございました。