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重度訪問介護って何?筋ジストロフィーのリアルな実態とは

 

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重度訪問介護ってなに?

介護業界に入って1年。

スキルを高めたい気持ちもあり、

今月からグループホームと並行して、

重度訪問介護のヘルパーとして

週1回働いています。

 

利用者さんは、

「筋ジストロフィー」

の男性です。

 

最近では、

重度の身体障害を抱える

「れいわ新選組」の木村英子、

舩後靖彦両参院議員が、

議員活動で利用する

介護支援をめぐって

議論が活発化しています。

 

そもそも重度訪問介護とは何なのか?

実際に筆者が行っていることを

含めながら記したいと思います。

  

 

目次

 

重度訪問介護サービスとは?

 

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重度訪問介護は、

障がい者総合支援法による事業です。

筆者はホームヘルパーとして

利用者の自宅を訪れ、

援助をしています。

 

現在担当している利用者は

障がい者用の家で暮らしています。

車椅子の出入りが出来る

大きな扉が印象的です。

 

重度訪問介護の対象者は?

 

一般的に

重度訪問介護の対象者は、

①肢体不自由のある人

②知的障害のある人、

③精神障害のある人です。

 

厚生労働省の資料では、

「障害支援区分4以上に該当。

二肢以上に麻痺などがあり、

歩行、移乗、排尿、排便のいずれもが

支援が必要な人」であり、

行動関連項目等(12項目)の

合計点数が10点以上である者」です。

 

具体的な病名は、

・筋ジストロフィー

・脊髄損傷

・ALS

・遷延性意識障害 

・重症心身障害者

・強度行動障害  

~などです。

 

ヘルパーが出来ることは?

 

重度訪問介護でヘルパーが行える

介護サービスが次になります。

 

⭐️身体介護:

     入浴や排せつ、食事、着替えの介助

⭐️家事援助:

      調理や洗濯、買い物などの援助

⭐️移動介護:

     外出時の移動支援、移動中の介護

⭐️その他:

      利用者の見守り、相談など

 

筆者は、現在のところ、

「身体介護」で排泄や食事介助、

着替えの介助をしています、

また、見守りや相談などもします。

  

食事には2時間かかることも

 

重度の肢体不自由な利用者さんの

1回の食事には2時間近くかかります。

 

例えば、オムライスならば

お茶碗半分位の量です。

口も半分くらいしか開けられないので、

スプーンでわずかな量をとり、

上歯と下歯の隙間から入れます。

 

このタイミングや入れる位置が

かなり難しいです。

 

利用者さんは、上唇と下唇を使って

スプーンから食べ物を取ります。

そして、ゆっくりと咀嚼して

飲み込むのです。

 

居宅介護のサービス体制とは

 

訪問介護の主な人員の配置は次のようになります。

⭐️サービス提供責任者:

      常勤ヘルパーのうち1名以上

(介護福祉士、実務者研修修了者など)

⭐️ヘルパー:

     常勤換算2.5人以上

(居宅介護に従事可能な者、

   重度訪問介護従事者養成研修修了者)

 

重度訪問介護の現状とは?

 

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重度訪問介護の2016年度の

費用額は、約735億円です。

利用者数も増えていますし、

事業所数も増加しています。

 

利用者の一人上がりの費用額は、

2014年が、約49.5万円でしたが、

2016年には、

約58.9万円となっています

(出典:厚労省)

 

重度訪問介護は、

障がい者総合支援法に基づき、

障がい者が利用できる

サービスのひとつです。

 

利用者の自己負担は1割で、

残りは公費で賄っています。

ただし生活保護受給世帯は無料です。

 

 

24時間365日、途切れない介護サービス

 

 

重度訪問介護サービスは、

長時間連続して利用でき、

利用者が眠った後の見守りも含めて、

24時間365日支援を受けられることが

可能です。

 

これは介護保険の

訪問介護サービスと

違う点です。

 

また自宅だけでなく、

外出支援も認められています。

重度訪問介護があることで、

家族に負担をかけずに自宅内外でも

自立した生活を送れるのは、

世界でも珍しい介護サービスです。

 

れいわ新選組の躍進で介護支援は「拡大」する?

 

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これまで「重度訪問介護」は、

通勤時や職場での支援は対象外でした。

 

先の選挙で当選した「れいわ新選組」の2議員も議員活動は職場になるため、

介護費用は参議院が負担しています。

 

つまり現行では個人の経済活動に対する

公的補助に関しては認められていないのです。

 

しかし、れいわ新選組の2人は、

働く意欲がある障がい者を

後押しするために

経済活動中も対象とするように

運用ルールの変更を求めています。

 

筆者が担当している

筋ジストロフィーの男性も

身体は不自由ですが

会話も出来パソコンを

使いこなすクレバーな人です。

 

働く場所が拡大すれば、

頭脳労働者として

活躍できるようにも思うのです。

 

まとめ

「重度訪問介護」は、

障がい者の方や家族、

支援者が命がけで

闘って勝ち取ってきた制度です。

 

それだけに今回、

重度の身体障害を抱える議員が

当選したことは、

新たな制度改正の

ターニングポイントに

なるかもしれません。

しかし机上の

議論だけでは意味がない。

1回の食事に1時間以上かけながら、

懸命に生きる人がいるという

リアルな実態を多くの人に

知ってもらうことが

これからの福祉介護を考える上で

大切かもしれません。

 

読んでいただきありがとうございます。