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重度訪問介護とは~訪問介護との違いや仕組み、介護保険との組み合わせは可能?

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こんにちは!サトシと申します。

現在、認知症と重度訪問介護に

携わっています。

 

 

この記事では、

重度訪問介護を通じて、

介護と障害の財布の違いについて

簡単にまとめています。

 

 

訪問介護と居宅介護の違い

 

重度訪問介護を知る上で重要なのが、

「訪問介護」と「居宅介護」の

違いです。

 

どちらも同じように感じますが、

ざっくり言うと、このふたつは、

「介護保険法」と「障害者総合支援法」という別々の財布によって

運営されています。

 

 

「訪問介護」の財布は、介護保険法

 

訪問介護とは、

介護保険にあるサービスです。

利用対象者は、

65歳以上の第1号被保険者・

第2号被保険者特定疾病などで

指定を受けた40歳~64歳の方で、

要介護認定を受けた人です。

 

実は、高齢者を対象にしている

介護保険法に「居宅介護」という

専門用語は載せられていないそうです。

 

*居宅サービスや

居宅介護支援という文言はあります。

 

 

では「居宅介護」は何を指すのかというと、障害者を対象にした障害者総合支援法に載せられているんです。

 

 

「居宅介護」の財布は、障害者総合支援法

 

いわゆる「居宅介護」とは、

障がい者を対象にしたものであり、

障害者総合支援法に載せられています。

 

障害者総合支援法は、

障害者のルールブックであり、

訪問系の障害福祉の分類には、

次のようなサービスがあります。

 

1居宅介護(ホームヘルプ)
2重度訪問介護
3行動援護(対象:知的・精神障害)
4同行援護(対象:視覚障害)
5重度障害者等包括支援

 

ちなみに「居宅介護」の利用対象者は、以下の方になります。

 

18歳以上の身体障害・知的障害・精神障害で障害支援区分が1以上と認定された方、及び18歳未満のこれに相当する障害児。

また、指定難病や特殊疾病、事故・ケガ等によって肢体障害や視覚障害となり、障害支援区分認定された場合にも利用できます。

 

車やバイクの事故などで身体が不自由になった方は、居宅介護を活用することでサービスが受けられるのです。

 

 

重度訪問介護とは

 

重度訪問介護は、障害者福祉サービスにおいて、「居宅介護」と並んで分類されているサービスです。

 

「重度」と称されていることから、

障害者の中でも特にケアが必要な方が対象となります。

 

重度の障害のある方は、365日24時間の介護が必要な場合も多いので、

長い時間のサービスを総合的・

継続的に提供するのが特徴です。

 

2014年から対象者が拡大

 

重度訪問介護制度は、2014年に対象が広がり、重度の知的・精神障害者も、

ヘルパー(介護者)がついて

一人暮らしが出来るようになりました。

 

重度訪問介護を描いた映画「道草」

 

少し内容からそれますが、

一人暮らしをする知的障害者の人達を追ったドキュメンタリー映画に

「道草」という作品があります。

 

東京の街角で1人暮らしをはじめる

知的・精神障害者たちと

彼らをケアするヘルパーとの

ユーモラスで、時に本音が飛び交う

リアルな姿を描いた作品です。

 

まだ見れていないのですが、

近場に来たときに足を運びたいです。

 

映画「道草」

 

 2018年からは入院先への訪問が可能に

 

これまで重度訪問介護では、病院などへの訪問は認められず、適切な介護や支援が行われないことで、利用者が不安やパニックなどに陥ることがありました。

 

しかし2018年4月からは、入院前にサービスを利用している障害支援区分6(最重要度)の方は、医療機関でも重度訪問介護のサービスが受けられるようになりました。

 

 

重度訪問介護を利用できる人とは

 

重度訪問介護を利用できるのは、

障がい者支援区分が4以上の方です。

 

障害者支援区分とは、介護給付の必要度を表す6段階の区分のことです。区分は1~6に分かられていて、6が最も必要度が高い、障がいという事になります。

 

 

利用者区分の決定は、市町村が行う

 

障害者の支援者区分は、市町村が決定します。

 

障害福祉サービスの内容 |厚生労働省

 

 

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厚生労働省

 

障害者支援区分の認定調査項目は80項目あります。

 

①移動や動作等に関連するのが12項目

②身の回りの世話や日常生活等に関連するのが16項目

③意思疎通等に関連する項目が6項目。

④行動障害に関連するのが、34項目。

⑤特別な医療に関連する項目が、12項目。

 

障害支援区分が4以上であり、以下の1、2のいずれかに該当する方が重度訪問介護を利用できます。

 

1. 次の2項目のいずれにも該当している人

◆二肢(肢とは手足のこと)以上に麻痺などがあること。

◆認定調査項目で「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれも支援が必要。

 

2. 認定調査項目のうち

行動関連項目等(12項目)の

合計点数が10点以上の人

 

行動関連の項目には、コミュニケーション、説明の理解、大声・奇声、異食行動、多動・行動停止、過食・反芻など、てんかん発作の頻度があります。

 

 365日、24時間体制の介護サービス

 

 

重度訪問介護では、24時間体制で介護サービスが受けられます。

通常の訪問介護であれば、サービスを受けられる時間は1日1時間程度が普通かもしれません。

 

しかし重度訪問介護では、病気で寝たきりになっても不自由のない生活が送れるように、手厚い介護が行われています。

 

ヘルパーは3人体制で、8時間ずつの交代制で介護に当たることが多いです。

 

同居する家族がいる場合は、昼間は

ヘルパーに来てもらって、夜だけ

家族が介護に当たるケースもあります。

 

 

介護保険との併用を可能なのか?

 

重度訪問介護は、障害福祉サービスに該当するので介護保険の適用はできません。

 

例えば、これまで重度訪問介護サービスを受けていた場合、65歳の誕生日を迎えれば、障害福祉サービスから介護保険サービスへと切り替わるのが普通です。

 

これまで65歳の誕生日を期に、介護保険が優先されて、障害福祉サービスが削られ、経済的な負担が発生するケースが全国で起きていました。

 

しかし、介護保険のサービスでは補えないような場合は、障害福祉サービスとの併用が認められているのです。

 

 

重度訪問介護のまとめ

 

重度訪問介護については、

まだまだ複雑な仕組みがあり、

今回は全てを書ききれませんでした。

重度訪問介護の具体的なサービス内容や

必要資格、単位(お金)の話など、

今後も随時、発信したいと思います。