なぜ子育てをしなければいけないのでしょう?
あれほど待ち望んだ子どもなのに愛せない。
自分の時間がないのは、子どものせい。
このままでは虐待してしまうかもしれない……
そんな悩みや不安、葛藤を抱くお母さんは少なくありません。
なぜママは育児放棄をしてはいけないのか。ここでは簡単に解説してみます。
①父親の道義的責任を知る
児童福祉法などの複数の法律では、子育てや教育において保護者は、第一義的責任を負うことを明記しています。
第一義的責任とは、最も重要な責任を負うことです。
しかしこれはママだけが責任を負うのではありません。
保護者。つまり夫も同様に最も重要な責任を負うべきなのです。
すべての子育てをママに託して、仕事ばかりしているパパが日本には多いです。
しかし教育基本法の第十条において父母は子どもの自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るように第一義的な責任者の役割を記しています。
「子育てはママにまかせる」と父親は責任を放棄することはできないのです。
ですから、子育てに悩んだときは父親にしっかりと責任をとってもらいましょう。
②国を利用する
第一義的な責任を保護者は担うわけですが、安心してください。
子育ての責任は国にもあります。
児童福祉法第二条第三項には、「国および地方公共団体は児童の保護者とともに児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」と明記されています。
つまり子育てに悩んだら、国にも堂々と責任をとってもらいましょう。
ひとりで悩むのはナンセンスです。
困ったとき、父親も当てにならなければ、国にSOSを出せばいいのです。
これは当然の権利なのです。
③子供をコントロールしない
子どもは自分のモノだから、何をしてもいい。そう考えている人は少ないと思います。
しかし現実的には心の底で、親が子どもをコントロールするのは当然だという気持ちを持っている方は多いです。
児童憲章の前文にはこう掲げられています。
「子どもは人として尊ばれる」
「子どもは、社会の一員として重んぜられる」
「子どもはよい環境の中で育てられる」
この3つの責任を果たすのが保護者や国であり子どもを支配下に置くことではありません。
実は子供をコントロールしようと思うほど、子育ては難しくなるのです。
④社会的資源を活用する
育児放棄は許されません。
しかし、ママ一人が子育てに責任を負うことはないのです。
法律では、第一義的な責任を負うのは母親だけでなく父親も入っています。
そして保護者だけでなく、子どもの責任は国も負わなければなりません。
ですから子育てに悩んだり、困ったり不安になったり、育児費用も厳しくなったときは、迷わずに国に助けを求めてください。
社会的資源というのは、そのためにあるのです。
そして公務員はそのために働く人たちなのです。
国や役所に助けを求めるのに躊躇はいりません。
それが法律が記している「責任」なのですから。
本日もありがとうございました。