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「子供はいらない」。児童養護出身者が抱える育児放棄、虐待の不安

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子供はいらない

 

結婚して2年。そろそろ子供が欲しいなと感じていた坂本亮介さん(仮名)は妻から、こんな告白をされました。

 

「子どもはいらない」

 

坂本さんは驚きました。そして理由を聞くと妻はしばらく沈黙した後、「自分は幼い頃に施設に預けられた。だから子供は欲しくない」と語ったそうです。

 

養護施設で育つということ

 

子供の基本的欲求の充足と健全な成長や発達を保障するものとして「社会的養護」があります。育児放棄や虐待、貧困など家庭での親による適切な支援が十分でない子供には社会的保護が必要だと考えられています。

 

児童養護施設はそうした子供たちの受け皿ともいえる施設です。2013年の「児童養護施設入所児童当調書」によると、自立するまで養護施設で養育されて社会人として巣立つ子供の割合は半数以上に上っています。

 

児童養護施設というと、暗いイメージを持たれる方も少なくないかもしれませんが、施設にはキチンとした設備要件が定められています。

 

その基準は「入所している者が明るくて衛生的な環境において素養があり、かつ適切な訓練を受けた職員の指導により、心身共に健やかにして社会に適応するように育成されることを保障するもの」です。

 

つまり養護施設とは「イキイキと元気に暮らしながら、社会生活を送れるようにプロの指導者によって育てられる場所」で、なければダメなのです。

 

一昔前は「親から捨てられた子供」が暮らす施設というイメージも強く、その存在は知られていても内部の雰囲気や環境が公にされることは少なかったと思います。

 

 

ひとり3畳分位のスペース

 

坂本さんの妻は養護施設でしばらく生活して親戚の家に預けられたそうです。かつて児童養護施設は大舎単独のケア施設が殆どでした。現在も半数を超えますが、国の方針もあり小規模グループケアが増えています。 

 

小規模グループケアは少人数で育てられる施設で、大きな施設の分園として敷地内に建てられているケースが多いです。

 

児童福祉施設の設備や運営は法律によって厳密に定められています。施設長には最低基準を遵守するだけではなく、水準の向上を図る努力義務も課せられています。

 

さらに施設の非常災害訓練のうち、避難及び消火に対する訓練は1か月に1回行うようにされています。苦情処理の窓口の設置も必要です。

 

気になる児童養護施設の一室の定員は4人以下です。面積は1人につき4.95㎡以上必要です。畳にすると3畳分くらい。これを広いととるか狭いととるかは意見が分かれるところです。

 

ちなみに乳幼児のみの居室定員は6人以下、面積は一人3.3㎡となっています。

 

 

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 家族がわからない

 

児童養護施設で育った坂本さんの妻。施設のスタッフは優しく接してくれたといいます。ただ幼い頃に「家庭」で育っていないため家族とは何かが分からないといいます。

 

そのため実親と同じように子供が生まれたら自分も育児放棄をするかもしれない、虐待をしてしまうかもという不安を抱えています。

 

「家族がわからない」。そうした不安や悩みを抱えている児童養護施設の出身者は少なくありません。

 

大規模な養護施設では夕食の献立も決められています。いわゆる一般の家庭で親子が話し合って好きな物を食べる、当たり前の行為も難しかったりします。

 

今後、国は大規模な児童養護施設ではなく地域社会に密着した小規模で家庭的なグループホームの開設を進めています。加えて里親への委託児童も増やす方針です。これはノーマライゼーションの流れを汲んだものです。

 

「家族」を知らないために不幸を抱えてしまう人がいます。育児放棄や虐待で心を閉ざしてしまった子供がいます。

 

家庭や親が子供を育てられないとき子供を社会で育むことは、やはり大事なことだと思うのです。

 

子供はいらない…ではなく子供を産みたいと思えるような社会をどうすれば実現できるのか。諦める以外の選択肢を増やしていくことが大人に課せられた責任かもしれません。

 

本日もありがとうございました。

サトシ(@satoshi_Jp0415でした。

 

 

 

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