ツナガレ介護福祉ケア

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失敗!教育訓練給付金の支給申請書、書き方や申請、記入例とは?受けられない対象者

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教育訓練給付金はいつもらえるのか?

雇用保険に入っている人なら誰でも利用できる制度が「教育訓練給付金」です。派遣やパート・ アルバイトも多くの方が雇用保険に加入しています。といっても実際は「どうかなあ。雇用保険に入っているのかなあ?」と曖昧な人も多いはず。

しかしそれは当然なのです。雇用保険を意識して働いている人は少ないですし、会社任せにした方がラクです。基本的な加入条件は3つです。

  1. 勤務開始時から最低31日間以上働く見込みがあること
  2. 1週間あたり20時間以上働いていること
  3. 学生ではないこと(例外あり)

この条件に当てはまるのに雇用保険に加入していない会社はブラックの可能性が高いかも。労働改善が求められる時代、最低限チェックしておきましょう。

 

 

教育訓練給付金とお金、条件とメリット

雇用保険の加入期間を満たしていれば、資格取得した時の学費分20%、最大10万円が国から戻ってきます。コロナ渦で手に職をつけようと資格をとられる方も多いですが、自費で払うのはもったいない。少しでも安くあげましょう。

友人も介護福祉実務者研修の資格を自費で取得したあと「もしかしたら対象者になるかも」と思い立ちました。スクールによっては受講料が10万~20万円もしますので給付金で援助してもらえば、2万~4万円は戻ってくる計算です。

教育訓練給付金の受け取り方

教育訓練給付金を受け取る対象者は、雇用保険を支払っている人です。友人は色々な現場を知りたいと考えて介護の派遣会社に登録しています。ただし仕事は週に数回程度。

雇用保険に加入しているのかどうかの確認が先でした。正社員でもなく、フルタイムで働いているわけでもない。雇用保険に入った記憶もありませんでした。

 

友人「(まあ、ダメモトで聞いてみよう)」

携帯電話から派遣会社に連絡する。

派遣先「はい」

友人「あの、ボクって雇用保険に加入していますか?」

派遣先「少々お待ちください」

保留音が流れる。

派遣先「お待たせしました。加入していますよ」

友人「ほんとですか?」

派遣先「弊社で手続きしております」

友人、小さくガッツボーズ。

 

第一の難関である「雇用保険」はクリア。「給付金受け取れますかね?」と派遣先にきいたところ「詳しくはハローワークで聞いてもらえれば」とのこと。ハローワーク!?はじめて窓口は近隣のハローワークだと知ったそうです。

ハローワークの雇用保険の手続きとは

教育訓練給付金を受け取るには準備するモノがあります。必要書類を聞くために管轄のハローワークに連絡。対応は親切だったそうです。事前に用意するのは以下の8つ。

  1. 免許証(身分証明できるもの)
  2. 指定番号
  3. 学費の支払い領収書(原本)
  4. 教育訓練修了証明書
  5. マイナンバー通知書
  6. 雇用保険番号
  7. 振込先(銀行口座)
  8. 印鑑

これらを以下の「教育訓練給付金支給申請書」に 書き込みます。書類はハローワークのインターネットサービスからダウンロードできます。

 

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教育訓練給付金支給申請書の書き方を知ろう!

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書類の見方

参考になればと思い、友人が書き込んだ書類を掲載しました。簡単に見ていきましょう。小さいですが、数字と内容が書かれているのでそれぞれ説明します。

①の個人情報欄にはマイナンバーを書き込みます。

②は被保険者番号。つまり雇用保険の番号ですね。派遣会社で教えてくれます。

③~⑥はご自身の生年月日と名前です。

⑦の指定番号は資格取得したスクール(訓練施設)が教えてくれます。資格を取得中に学校に聞いておくとよいでしょう。

⑧⑨に受講開始年月日と修了年月日を書きます。

⑩には支払った学費の総額を書きます。

書類をみると資格所得にかかった金額は合計6万6960円。この価格はかなり安いと思います。もちろん領収書は必要です。取得される人は早めにもらっておきましょう。

教育訓練給付金、いくらもらえる?

書類は全部整いました。上手くいけば自費6万6960円の2割、1万3392円が戻ってきます。雇用保険に加入しているならば当然、受け取りたい。はじめてのハローワークに緊張しながら、窓口に書類を提出。15分ほど待たされた後、名前を呼ばれると、担当者から次のような1枚の紙が渡されたそうです。

 

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結果は??

赤線をご覧ください。「1年に満たないため支給できません」との文字が。友人はハローワークの担当者とこんなやりとりをしたそうです。

ハローワーク「残念ながら該当しませんでした」

友人「書類の不備があったのですか?」

食い下がる友人。担当者は説明をはじめる。

ハローワーク「支給要件期間を満たしてないとありますね」

友人「でも、雇用保険は1年加入しているから大丈夫なのでは?」

そう、すでに派遣会社で1年働いていたのです。

ハローワーク「少々お待ちください。私、新人なんで上司に聞いてきます」

 

奇跡は起こる?

ハローワーク側のミスなのか。期待と不安が入り交じる中、担当者を待ち続けた友人。書類の不備なら理解できるのですが「1年に満たない」という文言が分かりません。すでに雇用保険に加入して1年は過ぎています。すると「お待たせしました」と、今度は年配の上司がやってきました。そして子供を諭すように説明をはじめたそうです。

上司「確認したところ、雇用保険に加入して1年は過ぎていました」

友人「ですよね。だったら支給されるのではないのですか?」

上司「実は給付金が支給されるのは1年間、保険を支払った後からなんです」

友人「…?」

上司「お客様が雇用保険に加入されたのは去年10月」

友人「そうです。そして今は11月なので1年は過ぎています」

上司「しかし学校に通い始めたのは今年の5月から、ですよね」

友人「そうです。それが何か?」

上司「そこなんです。給付金が支払われるのは1年間、保険料を支払った後から。つまり…」

友人「つまり?」

上司「10月から学校に通われたら給付金の対象になるのですが、5月では支払い期間は1年に満たず条件をクリアしていない。資格を取得するのが早すぎたのです」

友人「!!」

 

なんということでしょう。受講するのが早すぎた。もちろん、お役所仕事なので食い下がっても徒労に終わるのは目に見えています。外は豪雨。制度のスキマに愕然としながらハローワークをあとにしたそうです。

教育訓練給付金、受けられない

今回の失敗は教育訓練給付金についてリサーチしていないことでした。資格を取得する前に「支給要件を満たす時期や条件」を調べておけばよかったのです。雇用保険の加入期間が1年を過ぎていたので、大丈夫だと思い込んでしまったミスでした。もう少し待って受講してれば給付金がもらえたのに…。

まとめ

今回の申請は残念ながらダメでしたが、あきらめるのははやいです。次に資格取得するときに教育訓練給付金の権利は活きています。実は給付金を一度使うと、3年以上の経過が必要になるので今回使わなくても、次回活用すればよいのです。

教訓としては、資格取得の受講前にハローワークに条件などをしっかりと聞いておくこと。高い税金支払っているのだからもらえるものはゲットしましょう。

本日もありがとうございました。