介護福祉オンライン

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胃ろう不適切ケア発覚!食事で注入する方法や費用、看護のデメリットとは

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 2020年9月25日、神戸市の特別養護老人ホーム「きしろ荘」で不適切なケアが繰り返されていたことが分かりました。

 

関係者によると、無資格者の職員による医療行為「胃ろう」が約2千回に及んでいたそうです。

 

慢性的な人手不足が理由とみられていますが、経営者側のパワハラも背景にあるようです。

 

この施設では「胃ろう」のほか無資格者によるたん吸引や、週に2回の基準を下回る入所者の入浴、ケアプランの未作成などが明らかになっています。

 

とんでもない施設!と怒りの声が上がりそうですが、現場では「他人事ではない…」と思っている介護職も多いかもしれません。

 

それほど介護の現場は深刻なのです。

 

胃ろうのメリットとは

 

「胃ろう」とは口から食べ物を摂れない利用者さんに対し、チューブで栄養や薬を補給する処置です。

 

人工的に造られたおなかの口を「胃ろう」といいます。

 

食事をする際にむせこんで肺炎などを起こしやすい人に直接胃に栄養を入れる方法で、鼻からのチューブに比べて苦痛や介護者の負担が少ないなどのメリットがあります。

 

 

医療行為である「胃ろう」

 

胃ろうは医療行為に位置付けられています。

 

以前は看護師が行うケアでしたが、2012年の法改正により現在は所定の研修を終えた介護職であれば胃ろうのケアができるようになっています。

 

介護福祉士の資格要件である実務者研修でも胃ろうの研修があります。

 

ただし実際に胃ろうを行うためには所定の指導回数をクリアする必要があり、所属する法人も登録事業者として都道府県に登録しなければなりません。

 

僕も介護福祉士実務者研修で学習しましたが、修了しただけでは全ての方に医療的ケアを行うことはできません。

 

そのため東京都が実施している喀痰吸引等3号の研修を別に受けて、特定の利用者さんにだけ医療的ケアが行える資格を取得しました。

 

つまり、介護職が胃ろう等の医療的ケアを行うにはかなりハードルが高いのです。

 

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胃ろうを英語でいうと

 

胃ろうを英語に訳すとGastrostomyとなります。

 

ガストロストミーと読みます。

 

欧米では人工栄養(胃ろう)などの高齢者は少ないそうです。

 

日本のように人工栄養で延命され、寝たきりになっている高齢者は殆どいない代わりに自然の看取りで天寿を全うする方が主流のようです。

 

また認知症で食べられなくなった人に人工栄養を行い、生き長らえさせえるのは医学的にも勧められていません。

 

この考え方には僕も賛同します。

 

日本で経管栄養などを行い寝たきりになっている高齢者の多くは認知症です。

 

もちろん本人の意思で人工栄養を行いたい場合は別ですが、本人が望んでいないのに無理やりに人工栄養によって長生きさせるのは幸せではないように思うからです。

 

 

胃ろうの費用

 

胃ろうの手術をする場合はケースによって異なりますが、保険を使って3割負担の場合は目安として約9万円ほどです。

 

もちろん高額療養費制度も利用できるので、それほど高額にはなりません。

 

日本の技術は高いので手術の安全性は高いです。

 

 

胃ろうを注入する方法

 

 

PEGと呼ばれる造設法にはプル法、プッシュ法、イントロデューサー原法、イントロデューサー変法などがあります。

 

PEGのカテーテルの定期的なメンテナンスは必要です。

 

そのため胃ろうにかかる費用としては手術代の他にもこうしたメンテナンス費、栄養剤、医療費などが発生します。

 

 

看護のデメリット

 

胃ろうによって栄養を摂ることで食べる機会が減るため、唾液の分泌量が落ちます。

 

唾液の分泌量が減ると口の中に細菌が繁殖しやすい状況になりやすいため、肺炎などを引き起こす可能性もあります。

 

胃ろうで使われる栄養剤も液状になっているので、胃に注入された後に逆流して、誤嚥することもあります。

 

栄養剤にはタイプがあるので医師や看護師と連携を取りながら選択する必要があります。

 

 

胃ろうは医療行為か、延命治療か?

 

 

胃ろうを巡っては「医療行為」か「延命治療」かの議論もあります。

 

日本老年医学会は「本人の尊厳を損なう恐れがある」として、高齢者における終末期の胃ろうについては慎重であるべきとの立場を表明をしています。

 

今回の事件によって、胃ろうについて議論が高まれば良いのですがたぶん、難しいでしょう。

 

介護福祉の現場では「胃ろう」以外にも、かなりダークな医療ケアが多数あります。

 

例えば、爪切りや耳掃除もそうです。

 

爪切りも、爪に異常がなく本人の容体が安定している場合はOKですが、巻き爪や基礎疾患に糖尿病がある方などは専門的な管理が必要なので医療行為に当たる場合があります。

 

つまり、親切心で行うことが法では許されていないこともあるのです。

 

ここらへんの整備を早急にすることも大事だと思うのです。

 

本日もありがとうございました。

サトシ(@satoshi_Jp0415でした。

 

 

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