ツナガレ介護福祉ケア

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認知症の検査や診断とは?知っておきたい種類や症状

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認知症を疑ったら何をする?

 

認知症の疑いがあるときには、医療機関で診察を受けます。その結果を受けて、認知症なのかそれとも別の病気なのかが診断されます。診察の結果、単なる老化による物忘れだったりするので、あまり心配しすぎなくて大丈夫です。

 

認知症の診断には、明確な方法があるわけではありません。画像診断や血液検査によって明らかになるものでもありません。それだけにやっかいでもあります。

 

認知機能の評価は、さまざまな検査によって行われます。有名なところでは「長谷川式認知症スケール」「FAST」「IADL(手段的日常生活動作)のアセスメント」「MMSE」などがあります。

 

よく言語機能が障害されると、認知症の評価ができなくなるかも・・・と心配される方もいますが、こうした場合はアプローチを変えて行われます。

ここでは、認知症のおもな検査や種類について詳しくみていきます。

 

 

 

IADL(手段的日常生活動作)と軽度認知症(MCI)

 

IADLとは、「手段的日常生活動作」と言われるものです。これと似た用語にADLがありますが、ADLは日常生活動作のことです。具体的には、食事やトイレ、入浴や移動など日常生活で行っている行動動作です。

 

IADLは、ADLよりも複雑な行動動作になります。そのため軽度の認知症のアセスメント(評価)などで活用されています。

 

厚生労働省では以下の8項目を設けて、IADLの尺度の指標としています。

 

  1. 電話を使用する能力(自分で番号を調べて電話をかけるか、など)
  2. 買い物(すべての買い物を自分で行うか、など)
  3. 食事の準備(自分で献立を考え準備・給仕までするか、など)
  4. 家事(日常的な範囲のことをすべて自分で行うか、など)
  5. 洗濯(すべて自分で行うか、など)
  6. 移送の形式(自分で運転したり公的機関を利用して旅行したりするか、など)
  7. 自分の服薬管理(適正な量の薬を規定の時間に飲めるか、など)
  8. 財産取り扱い能力(銀行手続きやお金の出し入れ等、お金の管理をすべて自分で行うか、など)

 

IADLは手段的な動作(料理を作る、買い物に行くなど)ですが、もしチェックをして軽度認知症の危険性がある場合は、オレオレ詐欺などに注意してください。

 

IADLの症状は見極めが難しいので、日ごろから周囲の人が気を配っておく必要があります。本人に自覚はないですし、少しボケたかな……という程度で放置しておくケースもあります。

 

オレオレ詐欺なのはこうしたお年寄りをターゲットにしています。無自覚でもあり、騙されたことでプライドを傷つけられて相談できない方もいます。

 

振り返ってみて、思い当たることが多い方もしくは家族は、専門機関を受診することをおすすめします。

 

長谷川式認知症スケールは記憶障害

 

長谷川式認知症スケールは認知機能のスクリーニング検査のようなものです。認知症は、30点中20点以下の場合に疑われますが、それだけで認知症と診断は出来ません。

 

診断では、長谷川式スケールとCTなどの脳の萎縮で判断されることが多いですが、判定できるのは記憶障害の程度などです。

 

アルツハイマー型認知症にはFAST

 

FASTはアルツハイマー型認知症の重症度判定に用いられます。

 

認知症の進行度を7段階に分類しているのが特徴です。診断ではFASTを使って現在の状態や、今後どのように症状が進んでいくかを判断することも多いです。

 

ステージ6の進行度は、入浴に介助が必要になったり、失禁するようになる状態です。ステージ7は話ができなくなったり、感情の表現が乏しくなるような状態です。

 

 

 

簡単検査のMMSE(メニメンタルステート検査)とは

 

MMSEは、認知症が疑われるときに行われる神経心理検査のひとつです。

 

正式名称をメニメンタルステート検査といい、国際的に用いられています。認知機能の低下を短時間で、簡単に評価できるという特徴があります。

 

質問式の検査によって、見当識や記憶力、計算力、言語能力、図形の把握能力などをチェックして評価を行ないます。

 

認知症が疑われるときは、問診・診察による病歴や症状の確認、血液検査や画像検査などの鑑別検査を合わせて行うことが多いようです。

 

 

言語障害があると検査はできない?

 

言語障害があると認知症の検査はできないと思われている方もいます。

しかし、絵や文字を使うなど特性に合わせた工夫をすることで行なうことは可能です。

 

たとえば、言語障害があっても文字盤や頷きなどで評価を行うことができますし、行動からも観察できます。

 

言語はひとつの側面でしかありません。総合的に認知症かどうか判断されます。

 

 

血管性認知症の危険因子

 

少し話が変わりますが、脳血管性認知症は血管のダメージが蓄積しておこります。つまり、メタボリックシンドローム(生活習慣病)が関係している認知症です。

 

脳血管性認知症のリスクを抑えるためには高血圧、糖尿病、高コレステロール値といった生活習慣病に加え、喫煙、肥満を控えたほうが良いかもしれません。

 

高血圧や動脈硬化、糖尿病、高脂血症といった病気は、脳梗塞を引き起こすリスクが高いため、結果として血管性認知症の危険因子となります。

 

日頃から生活習慣病に気をつけることが、認知症の予防につながるように思います。これがなかなか難しいんですけどね(苦笑)

 

 

認知症の人への日常生活支援

 

身もふたもない話になりますが、認知症は検査が大事なのではなく、その結果を受けて日常生活の支援につなげることです。

 

認知症の方にとって場所が分からないことは不安に感じるものです。何度も場所を確認するおばあちゃんがいても認知症だと診断されれば、周囲の人もその都度、場所を伝えることが当たり前になります。

 

自信を喪失させることで認知症の方の尊厳を傷つけてしまう可能性もあります。曜日を忘れてしまった人には周囲が教えてあげれば良いだけのこと。バカにしたり、プライドを傷つけるような暴言を吐かれるのは誰だってイヤなはずです。

 

介護福祉職は世話人ではないですし、家政婦でもありません。全てを行うのではなく、認知症になった方が自立しやすいように準備を行なったり、出来ないところを部分的に介助することが大切だと思うのです。

 

本日もありがとうございました。