【ツナガレ介護福祉ケア】

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認知症の理解~知っておきたい検査や訓練法、日常生活自立度判定基準とは?【ツナガレ介護福祉ケア】

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「困った!どうしよう……」家族が認知症になると誰もが焦ります。しかし、認知症の理解を深めていれば心身ともにラクになるケースは多いです。この記事では、現役の介護士が「知っておくと便利」な認知症の常識を紹介します。

 

 

 

認知症で認められる症状とは?

認知症といえば記憶力の低下をイメージする方は多いです。もちろん、認知症の初期症状には記憶力の低下がありますが、同時に意欲低下や無関心という症状もみられます。

 

ほかにも、あまり動きたがらない、散歩や食事の誘いかけも断りがちになったりします。こうした姿を見ると家族は、なんだか生きる気力を失っていくようにみえて心配になります。

 

実はこうした症状は「うつ」にも似た症状なので、しばしば間違われたりします。うつだと思っていたら知らない間に認知症が進んでいたりします。ここでは知っておきたい認知症の検査や訓練法、日常生活自立度判定基準について解説します。

 

カンタンな認知症診断とは

 

認知症の検査方法はさまざまです。その中でも、口頭での回答と図形の模写などで簡便に行える検査が、MMSE(ミニメンタルステート検査)です。MMSEは、記憶、計算、言語的能力、図形的能力を測定するための、世界で一番有名な知能検査といわれています。

 

検査では、記憶力・計算力・言語力を測定し、30点満点のうち何点取れたかで知能の低下を診断します。日付や場所、物の名前や計算、図形の模写などを口頭による質問形式で行います。この他にも有名な認知症の検査をあげてみました。

 

FAST

FASTは、日常生活の様子(機能)によってアルツハイマー型認知症の病期を判定する、評価表です。

アルツハイマー型認知症の段階を、ADLの障害の程度によって分類。口頭での回答を得る形ではなく、第三者が見て客観的に判断します。

 

改訂長谷川式簡易知能評価スケール

改訂長谷川式簡易知能評価スケールは、主に記憶力を中心とした簡易知能検査です。言語性知能検査のため、失語症・難聴の方には難しい検査です。

 

検査では、口頭での回答を得て認知機能を評価します。介護度の認定調査にもよく使われています。しかし図形の模写の項目はありません。

 

CDR

CDRは、認知症の重症度を評価するための検査です。6項目5段階で評価します。検査では医者の診察や、家族からの情報を元に評価されます。

 

日常生活自立度の判断基準

日常生活自立度は「障害高齢者」と「認知症高齢者」の2種類があります。判断基準は、それぞれ違います。気になる方は、以下の判断基準が参考になると思います。

 

レベル1:若干の認知症の症状はあるがほぼ自立。何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立しています。


レベル2:認知症の症状が多少目立つが声かけ程度で自立が可能。日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立出来ています。以下は、具体例です。

 

たびたび道に迷う、買物や事務や金銭管理等それまでできたことにミスが目立つ。

服薬管理が出来ない、電話の応対や訪問者との対応など一人で留守番が出来ない。 

 

レベル3:介護を必要とするレベルの認知症の症状がある。生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが起こり、介護を必要となる状態以下は具体例です。

 

着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。

やたらに物を口に入れる物を拾い集める。

徘徊、失禁、大声奇声をあげる。

火の不始末、不潔行為、性的異常行為などの症状。

 

レベル4:常に介護や人の目が必要なレベル。生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。


このほかランクMがあります。これは、せん妄や妄想による他害や自傷の恐れがあり専門医の治療を要します。どのレベルにあってもMレベルになる可能性があります。Mレベルとなった原因が治療したら元のレベルに戻る可能性も高いです。

 

障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)

【ランクJ】

何らかの身体的障害等を有するが日常生活はほぼ自立、一人で外出する者が該当する。

  • J-1 はバス、電車等の公共交通機関を利用して積極的にまた、かなり遠くまで外出する場合が該当する。
  • J-2 は隣近所への買い物や老人会等への参加等、町内の距離程度の範囲までなら外出する場合が該当する。

【ランクA】

「準寝たきり」に分類され、「寝たきり予備軍」ともいうべきグループ。屋内での日常生活活動のうち食事、排泄、着替に関しては概ね自分で行い、留守番等をするが、近所に外出するときは介護者の援助を必要とする場合が該当する。

  • A-1 は寝たり起きたりはしているものの食事、排泄、着替時はもとより、その他の日中時間帯もベッドから離れている時間が長く、介護者がいれば比較的多く外出する場合が該当する。
  • A-2 は日中時間帯、寝たり起きたりの状態にはあるもののベッドから離れている時間の方が長いが、介護者がいてもまれにしか外出しない場合が該当する。

【ランクB】

「寝たきり」に分類されるグループ。B-1 とB-2 とは座位を保つことを自力で行うか介助を必要とするかどうかで区分する。日常生活活動のうち、食事、排泄、着替のいずれかにおいては部分的に介護者の援助を必要とし、1 日の大半をベッドの上で過ごす場合。排泄は夜間のみ”おむつ”をつける場合には介助を要するものとはみなさない。

 

  • B-1 は介助なしに車いすに移乗し食事も排泄もベッドから離れて行う場合。
  • B-2 は介助のもと車いすに移乗し、食事や排泄に関しても、介護者の援助を必要とする。

【ランクC】


ランクBと同様、「寝たきり」に分類されるが、ランクBより障害の程度が重い者のグループ。日常生活活動の食事、排泄、着替のいずれにおいても介護者の援助を全面的に必要とし、1 日中ベッドの上で過ごす。

 

  • C-1 はベッドで常時臥床しているが、自力で寝返りをうち体位を変える場合。
  • C-2 は自力で寝返りをうつこともなく、ベッドで常時臥床している場合。

 

リアリティ・オリエンテーションとは?

 

リアリティオリエンテーションは、見当識障害を解消するためのトレーニングです。


「今日は○月○日です」「ここは△△(場所)です」「この方は□□さんです」など、繰り返して呼びかけたり質問したりしながら、現実認識を深めていきます。

 

日付け、季節、今いる場所が分からないなどの見当識障害に対する訓練(現実見当識訓練)に効果があるとされています。

 

まとめ

 

認知症は、高齢者の場合は「うつ」と間違われやすい症状がみられます。そのため放っておくと進行することがあるので、日頃から注意をしましょう。

 

認知症の検査には様々な種類があります。その中でも簡単な検査が、MMSE(ミニメンタルステート検査)です。少し心配になった方は試してみるのも良いでしょう。

 

認知症の言動は、日常生活でもみることができます。そのレベルを知るために効果的なのが日常生活自立度判定基準です。どのくらい進んでいるのか、特徴などを知ることで早期の対策が可能になります。

 

認知症の理解を深めることで、いざという時に役立つことも多いです。今回の記事が参考になれば幸いです。本日もありがとうございました。