ツナガレ介護福祉ケア

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男性介護士の鬼門?家事援助で知っておきたい「洗濯」の基本と方法~ツナガレケア

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男性介護士の苦手分野に「家事援助」があります。もちろん得意な方も多いでしょう。しかし介護初心者の男性スタッフの中には、家事が苦手という方は少なくありません。もちろん筆者もその一人です。

家事援助(生活援助)では、訪問介護スタッフ(ホームヘルパー)が利用者のもとへ伺い、掃除、洗濯、調理などの日常生活の援助を行います。今回は、そのひとつである「洗濯」の方法です。

 

 

洗濯とは

洗濯とは、汚れた衣服を洗濯機に投入し、洗って干す。乾いたら、畳んでしまうという一連の作業です。簡単なようですが、慣れていない方にとっては洗濯機の前で佇んでしまうことも少なくありません。しかも介護の現場では利用者さんによってこだわりがあります。

例えば、洗濯物の干し方や干す場所なども異なります。長年おこなってきた利用者さんのやり方を尊重しつつ、できる範囲で実施することが介護スタッフには求められます。

血液の汚れには、高温での洗濯が効果的?

洋服に血がついてしまうと、すぐに高温で洗いたくなります。しかし高温で洗うと逆に落ちない汚れに変化します。洋服に汚れがついたら、すぐに水で汚れを落とし、弱アルカリ性の洗剤で洗うのが適切です。とくに血液などのタンパク質の汚れは、見つけたらできるだけ早く水でしみぬきをすることで効果があります。

淡色の服を洗う場合は?

泡色の洋服には無蛍光洗剤を使用します。逆に蛍光増白剤の入った洗剤を使用すると色落ちしてしまったように見えてしまうので気をつけましょう。また洗剤は量が多ければよいというものではありません。衣類に洗剤が残る原因にもなるので適量で洗うようにしましょう。

水洗いできるウール・絹の洗濯は?

こちらの洗濯には、酸素系漂白剤の液体タイプを使います。これは粉末タイプと違って主に衣類を洗濯する時のみ使用。 粉末タイプより漂白力は少し弱いのですが、粉末タイプが洗えない毛や絹も洗えるのが特徴です。 衣類を一番傷つけず毎回洗濯する際に洗剤と一緒に入れるだけで、黄ばみやシミをきれいにすることができる優れものです。

液体酸素系漂白剤は弱酸性なので衣類を傷めにくく、ウールや絹といったデリケートな衣類にも使用する事が出来ます。とくに動物系の繊維製品には、弱酸性の液体酸素系漂白剤を使用するといいようです。

ドライクリーニングの活用法は?

ドライクリーニングと聞くと、なんでもキレイに洗ってくれそうですが、そうではありません。ドライクリーニングは水溶性ではなく、主に油溶性の汚れを落とすのに適しています。また、ベンジンのような有機溶剤は油性のものを溶かす性質があるので、チョコレートやボールペンのインクといった油性のしみ抜きに使用します。

まとめ

洗濯にはさまざまなポイントがあります。ほかにも知っておくと得な情報を示します。

  • 綿の漂白には塩素系漂白剤を使用します。
  • アセテートには酸素系漂白剤を使用します。
  • ナイロンには酸素系漂白剤を使用します。
  • 羊毛には基本的に漂白は行ないません。
  • 絹の漂白には還元型漂白剤を用います。

ケアで覚える家事は、自身の日常生活にも活かせることが多いです。苦手意識を克服して得意分野に変えていきたいですね。本日もありがとうございました。