ツナガレ介護福祉ケア

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目の異常!めまい、老眼、せん妄など視覚の変化で知っておきたい常識

f:id:mamoruyo:20210905181458p:plain目の衰えは思ったより、はやくきます。30代後半になると、疲れ目や乾燥がひどくなり、老眼も意識するようになります。

ある調査によると、60歳以上は読書のときに、20代の3倍以上の光量が必要だそうです。今回は、介護の現場で知っておきたい「眼」のお話です。

 

めまいの特徴と症状

めまいの症状は主に、回転性めまいと非回転性めまいに分けられます。回転性めまいはぐるぐると回転する感覚があるのに対し、非回転性めまいはふわふわ、ぐらぐらする感覚が特徴です。立ったときのふらつきも似ていますが、こちらは立ちくらみとして分類されます。

メニエール病では、回転性のめまい、難聴、耳鳴り、耳閉感などがあるとされています。耳が圧迫される感覚や難聴・耳鳴りを伴うことが多いです。症状は数時間続くこともあります。

低血圧の方も、めまいや立ち眩みがあります。不整脈のめまいでは、全身の疲労感、動悸、息切れ、吐き気、冷や汗、意識障害、胸部の不快感や痛みがあります。つまり、めまいは、低血圧や不整脈を知らせるサインでもあるわけです。

脳梗塞の場合も、めまいには注意です。片方の手足に力が入らない、体の半分が痺れる、ろれつがまわらなくなる、言葉が出なくなることもあります。よく言われるのは、、相手の言うことが理解できない、片側にあるものに気がつかない、片目が見えなくなる、物が二重に見える、片側の視野が欠ける、めまい、ふらつき、立てない、歩けないなどです。

めまいを感じたら、まずは安静にして様子を見ることが重要です。1時間以上症状が収まらないときや意識を失う、ものが二重に見えるなどの症状があれば、速やかに受診しましょう。

老眼の特徴とは?

水晶体は、通常では見たいものとの距離に合わせて形を変えることによって、焦点を合わせます。しかし、水晶体が硬くなることによってこの機能が低下し、近くのものに焦点を合わせることが難しくなります。これがいわゆる老眼=近方視力の低下です。

白内障

白内障は、加齢とともに水晶体の混濁が増加することで発症します。ものがかすんで見えるようになることが主症状です。

水晶体の白濁は、白内障の症状として見られます。眼球内でレンズの働きを持つ水晶体が白く濁ってしまい、見えにくくなるのです。

初期症状の内は濁っている部分と透明な部分がありますが、進行するにつれて徐々に濁っている部分が多くなっていきます。

緑内障

緑内障は、角膜とレンズ体の間の水分(房水)のうっ滞によって起こります。視野狭窄や眼痛を生じることもあります。

緑内障は、視神経の形と視野の特徴的な変化から診断されます。症状は、見えない場所(暗点)の出現や視野狭窄が一般的ですが、初期は無症状であることが多いです。

せん妄

せん妄とは、突然発症する意識障害・精神障害のことをいいます。病名ではなく、精神症状のことを指し、認知症とは区別されます。

抗うつ薬などの鎮静薬、向精神薬、心不全治療薬などの中には、せん妄が出やすいものがあります。また、複数の薬の飲み合わせや、今まで服用していた薬を中止することでせん妄が起こることもありますので、気をつけましょう。

せん妄は、疾患や環境の変化、薬などの影響により脳が混乱している状態です。そのため意識レベルの変化を伴います。一日を通して重症度が変動しやすい特徴もあります。

その他の目の異常

硝子体出血

硝子体出血は、糖尿病性網膜症や加齢黄斑変性症の合併症として見られます。通常は透明である硝子体の中に、様々な部位からの出血が溜まってしまった状態のことを言います。

眼圧上昇

眼圧上昇は、緑内障に見られる症状です。目の中を循環している房水の圧力のことを眼圧と言い、この房水の働きがうまく機能しなくなることによって、眼圧上昇が起こります。

網膜色素変性症

網膜色素変性症の症状は、夜盲から始まるとされています。暗いところでは見えにくいという症状のことを言いますが、近年では夜でも明るいところが多いため、生活している環境によって、この段階では発症していることに気づかないことがあります。

まとめ

めまいは、耳石の異常によって生じ、自分や周りがぐるぐると回っているように感じる回転性のめまいや、ふわふわとした動揺性のめまいなどがあります。

低血圧の方は、めまいではなく、立ちくらみが生じることがあります。姿勢の変化で一時的に脳の血流が低下することによって起こるものです。不整脈ではめまいの他に、動悸や息切れ、吐き気、胸部の不快感や胸痛などが起こります。

老化で視野は狭くなります。青色系が暗色に見え、グレーに近く見えるようになるので青色系を識別しにくくなります。

せん妄は突然発症することがほとんどです。ゆっくりと症状が進行し発症の時期が特定できない場合は、認知症が疑われます。

視覚の異常を感じたら、速やかに対処することをおすすめします。本日もありがとうございました。