ツナガレ介護福祉ケア

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「てんかん」リスクや知っておきたい症状や対処方法~ツナガレケア

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知的の障がいは、だいたい18歳までの発達期に症状が現れるといわれています。知的障害の男女比は、およそ1.5:1で男性の方が女性より多いです。原因は、先天性の疾患や脳の障害、遺伝子や染色体の異変など様々です。知的障がいの合併率が高いものとして「てんかん」があります。

てんかんの発作があったとき、ケアワーカーは落ち着いて行動することが求められます。痙攣が体の一部にとどまり全身に広がっていない場合は、安全を確保し様子を見ます。今回は知っておきたい、てんかんの症状や対処法を解説します。

 

 

てんかんとは

てんかんは、突然意識を失って反応がなくなる「てんかん発作」を繰り返し起こす病気です。原因や症状は人によって様々です。乳幼児から高齢者まで、どの年齢でも発病する可能性があります。厚労省によると、患者数も100人に1人と誰もがかかる可能性のある病気だといいます。

食事後にてんかんが起きた場合

食事後というタイミングでてんかんが起こった場合、気をつけたいのは嘔吐の可能性です。嘔吐物などが喉に詰まって窒息する危険もあります。そのため、顔を横にして顎を上げるという対処が考えられます。

この時、名前を大声で呼ぶことはやめましょう。大声に対し、無意識下で身体が反応して動くことも考えられます。嘔吐があった場合、その反動で嘔吐物が喉に詰まらないように気をつけましょう。

タオルを口にくわえさせてはダメ

突然、てんかんを目の当たりにすると「口の中を噛まないようにしなきゃ!」と慌ててタオルをくわえさせようと考えがちです。しかしタオルをくわえさせることで、窒息や歯を折る危険があります。

また口の中へタオルを入れようとすると、介助者が指を噛まれるなどの危険もあります。タオルを口にくわえさせるのはNGです。慎重な対応が求められます。

救急車の判断とは

通常、てんかん発作は数秒から数分間で自然におさまります。発作が起きたからといってすぐに救急車を呼ぶ必要はありません。ただし発作が起きてから5分ほど経過しても意識が戻らなかったり、発作がおさまらなかったりする場合は、速やかに救急車を呼び、かかりつけの医療機関へ搬送する必要があります。

身体を押さえつけるのはNG

てんかん発作が起こっている最中に身体を押さえつける行為は危険です。通常のてんかん発作の場合は、数秒から数分間で自然におさまるため、落ち着いて適切な対処をし、様子を見ることが大切です。

まとめ

知的障害者のてんかん合併率は高いとされています。発作が起きたときは大声に対し、無意識に身体が反応して動くことも考えられます。その反動で嘔吐物等が喉に詰まって窒息する恐れもあるので注意しましょう。

てんかん発作の最中に口の中へタオルを入れると、窒息や指を噛まれる危険もあります。通常、てんかん発作は数秒から数分間で自然におさまりますが、発作が起きてから5分ほど経過しても意識が戻らない場合は、速やかに救急車を呼びましょう。

てんかんの発作が起こっても落ち着いて適切な対処をし、様子を見ることが大切です。本日もありがとうございました。

 

 

<参考>

てんかん|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省