ツナガレ介護福祉ケア

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発達障害の特徴とは?知っておきたい5つのコミュニケーション技法

 

<他人とコミュニケーションがとれない>

<極端な人見知りがある……>

発達障がいには、いくつかの特徴がみられます。

初対面の人に「その服、似合ってない」など、ストレートに言ってしまう方もいます。

いわゆる、「空気が読めない」のも発達障がいの特徴です。

また、他人の話に興味がない、冗談やお世辞、皮肉が通じない……

無感情で雑談を嫌うタイプもいます。

発達障がいの人と向き合うときのコミュニケーション法を紹介します。

 

 

脳機能の障がい

発達障がいは、脳機能に関係する障がいです。

「理解」「発信」「やりとり」の困難などがみられます。

周囲から理解されにくい障害ですが、子どものうちからの気づきと、適切なサポートによって優れた能力が発揮されることも多いです。

①絵カードで伝える

<見えない物の理解が難しい>

<言語の理解が苦手>

<聴覚よりも視覚が発達している>

発達障がいの方には、文字や言葉よりも、目で覚えることが得意な人もいます。

コミュニケーションには、絵カードを使うと効果的です。

気持ちや好きなモノの確認がスムーズになります。

たとえば、「花」と「車」の2枚の絵カードを提示する。

そして、「どちらが好き?」と聞いていく方法です。

ポイントは見える情報をシンプルにすること。

たくさんの情報があると理解できなかったり、考え込んでしまうことがあります。

携帯やタブレットを使って、イラストを見せる方法もあります。

言葉かけでは伝わらないことも、絵やイラストで伝えると「いま、やること」が理解しやすいです。

 

参考:発達支援ブログ

②伝える量に配慮する

発達障がいの人と話すときは、伝える量に配慮することも必要です。

<言葉でたくさんの情報を伝えない>

3つをひとまとめにして伝えることをおススメします。

たとえば、今日のスケジュールを伝えるときは、これからの予定を「散歩」「お風呂」「食事」と、3つだけ紙などに書いて説明します。

そして、スムーズに予定が終われば褒めて、次の予定を3つ伝えていきます。

ビジネスシーンでの「ToDoリスト」と似ています。

③理解できるまで待つ

発達障がいの支援では、「待つ」ことも大事です。

じっと止まっている人がいると、ついつい手助けをしてしまいます。

でも、本人が時間をかけて考えている場合もあります。

介護もそうですが「できないことを先にやる」のは、正解ではありません。

また、相手の言うがまま、指示通りに動くのも違います。

専門職には、残存機能の低下を防ぎ、自立するためのケアが求められています。

④苦手な刺激に配慮する

発達障がいでは、音に敏感な人も少なくありません。

交差点の音や運動会でかかる音など……

苦手な音が消えるまで、ずっと耳をふさいでいる人もいます。

一般的に好まれている音でも、誰もが好きなわけではありません。

電車の音をうるさいと思う人もいますし、聞くと落ち着く人もいます。

介護をするときは、利用者の苦手な音を知り、配慮することも必要です。

自身の思い込みや先入観を捨てることが大事だと思います。

聴覚情報処理障害(APD)とは

<誰もが同じように聞こえるだろう>

その先入観を捨てると、見えない真実に気づくことがあります。

発達障がいのひとつに、「聴覚情報処理障害」があります。

聴力は正常に認識できても、言っている意味が理解できない障がいです。

大勢での会話が聞き取りにくい、友達との会話が頭に入ってこない……。

誰でも長い話を聞いていると集中力が途切れて、言葉は聞き取れるけれども、内容が入ってこないことがあります。

聴覚情報処理障害は、こうした状態が長く続いている状態です。

発達障がいの方は、相手の話す言葉を保持することがうまくできない傾向があります。

そのため、聞き取りを調べる聴力検査も大事です。

⑤メモ帳を活用しよう

<誰に伝えていいのか分からない>

<どう伝えたらいいのか分からない>

言葉が上手に喋れなくて、コミュニケーションが苦手になった人もいます。

また、言葉がどもる、同じ言葉を繰り返すなどの吃音に悩まれる方もいます。

こうした方には、メモ帳の利用が効果的です。

感じたことを文書で書いて見せると、理解してもらえることがあります。

最近では、携帯電話のメモ機能を活用する人も多いです。

成長に応じた支援を

発達障がいの人には、成長に応じた支援が必要です。

ライフサイクルによって必要な支援は次のとおりです。

  • 乳児期:家族が障害を受け入れられるように支援。
  • 幼児期:療育など地域支援や、家族同士の情報交換などの支援。
  • 学童期:体も心も大きな変化がみられる時期なので、家族で解決しようとせず、社会資源を利用できるよう支援。
  • 成人期:地域で生活する自立プログラムや福祉サービスの提案。進学、一般就職、福祉就労、デイサービスの支援。
  • 壮年期:両親と死別した後のことを考え、自立した生活が送れるように、どこでどのように生活していくかを考え生活への適応を支援。

相談窓口を利用しよう

現在、行政もさまざまな相談窓口を用意しています。

発達での悩みや不安があれば、相談支援事業所を訪ねてみましょう。

障がいの分野はまだまだ発展途上です。

利用者、家族、関係機関と連携してくのが大切だと思います。

本日もありがとうございました。