
介護や福祉の現場には、たくさんの専門職がいます。
その中でも「在宅」を支える仕事は、名称が似ているため混同されやすい分野です。
障害福祉サービスの「サービス等利用計画」を主に作るのは、相談支援専門員です。
一方、介護保険の「ケアプラン」を作るのは、ケアマネジャー(介護支援専門員)です。現場感覚としても、両方を横断して強い人は多くありません。
対象者も制度も、根拠となる法律も違うからです。
居宅介護(ホームヘルプ)とは
居宅介護は、障害者総合支援法に基づく訪問系サービスです。
ヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や家事援助、通院等介助などを行います。
対象は「障害児者」で、身体・知的・精神・難病等が含まれます。
利用には、障害支援区分などの要件があります。
高齢者の訪問介護と形は似ています。
ただし、支給決定の考え方や報酬体系は別物なので、プランニングの発想が変わります。
65歳になると介護保険が優先(ただし一律ではない)
65歳以上で要支援・要介護になった場合、「保険優先」の考え方から、介護保険が優先されるのが原則です。
一方で、「一律に介護保険を優先するものではない」という整理もあり、本人の状況と必要な支援内容を見て判断されます。
実務的には、こう考えると分かりやすいです。
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介護保険で代替できる支援:原則、介護保険へ
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介護保険では埋まらない支援:不足分を障害福祉で補う余地がある
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障害福祉に固有のサービス:条件に合えば、65歳以降も利用が続くことがある
さらに、平成30年4月からは、同一事業所が介護と障害をまたいで支えやすくする「共生型サービス」も制度化されています。
重度訪問介護とは
重度訪問介護は、常に介護を必要とする重度の肢体不自由者、または重度の知的・精神障害等で行動上著しい困難がある方に対して提供されます。
居宅の介護に加えて、外出時の移動支援まで含めて、総合的に提供するサービスです。
訪問介護(介護保険)と似た言葉が出てきますが、制度は別枠です。
買い物支援は、ここが誤解されやすい
ここは自治体運用で差が出ます。
介護保険の訪問介護では、「生活維持や自立支援」を目的に、買い物同行が認められる整理があります。
障害福祉の居宅介護でも、条件や自治体判断で同行が認められるケースがある一方、代行中心の運用もあります。
重度障害者等包括支援
介護の必要度が非常に高い方に対して、居宅介護など複数のサービスを包括的に組み合わせて提供する仕組みです。
最重度の方でも地域生活が続けられるよう、支援の設計を厚くします。
自立生活援助
自立生活援助は、一人暮らしを希望する方などを、定期訪問や随時対応で支えるサービスです。2018年4月から始まった仕組みとして整理されています。
まとめ
訪問系の支援は、どれも「家に行く」仕事に見えます。
しかし、根拠法と支給決定のロジックが違うと、使えるサービスの組み立てが変わります。
とくに65歳の切り替えは、情報があるかないかで生活が変わります。
わからないときは区市町村窓口と、相談支援専門員・ケアマネの両方を早めに巻き込む。
それが、一番確実です。