ツナガレ介護福祉ケア

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40代 50代から介護業界へ転職するのは遅いのか 未経験のおじさんがやっていくコツ

 

だいたい中高年になると、男は一度、自分の人生を振り返ります。

会社でそれなりに頑張ってきた。大きな仕事もやった。

家族を養うために、文句も言わず働いてきた。でも、気づけば出世コースからは少し外れ、役職定年も見えてくる。

職場の居心地も昔みたいにはよくない。このまま金のためだけに働いて、人生を終えるのか。それとも、まだ何かあるのか。

そんなことを考えはじめたとき、転職先のひとつとして「介護」を思い浮かべる人は、わりといると思います。

ただ、未経験のおじさんにとって介護業界は少し見えにくい。

なんとなく大変そう。人間関係もきつそう。体力勝負っぽい。自分にできるのか想像しにくい。

でも実際に入ってみると、思っていた景色と少し違うところがあります。

今回は、そんな話を書いてみます。

未経験のおじさんが介護業界に入るとき、どこを見ておくといいのか。自分なりに感じたことを正直にまとめます。

 

 

介護は、思ったほどきつくない

もちろん、楽な仕事ではありません。

人を相手にする仕事です。思いどおりにいかないこともある。体力がいる場面もある。気をつかうことも多い。

ただ外から思われているほど、ずっと過酷かというと、必ずしもそうでもない。少なくとも自分は、入る前に想像していたよりは、きつくありませんでした。

むしろ、しんどいのは仕事そのものより、人によってやり方が違うことだったり、独特の癖を持った人がいたり、そういう「現場のクセ」のほうかもしれません。

ただ、それでも全体で見ると、介護業界には「相対的にいい人が多い」という印象があります。

人生のどこかで苦労してきた人。人の痛みを知っている人。言い方は不器用でも、根はやさしい人。そういう人が、わりと多い。

だから、合う人には合います。人間がまるごと嫌いじゃない人には、案外向いている仕事だと思います。

介護の現場には、人生経験のある女性が多い

介護業界に入って感じるのは、女性の人生経験の厚みです。

若い人もいますが、全体としては、いろんなものをくぐってきた人が多い。シングルマザーも多いし、別の仕事をしてきた人も多い。ダブルワークの人も珍しくありません。

つまり、最初から「介護だけ」で生きてきた人ばかりではないのです。

営業をやっていた人
接客をしていた人
工場で働いていた人
事務をやっていた人
シングルで頑張ってきた人

そういう人たちが集まっている。

だから、会話していても職場の雑談では終わらないことがあります。人によっては、男よりずっと腹が座っている。きれいごとより現実を知っている。そのぶん強いし、したたかです。

でも、その強さは嫌な意味ばかりではありません。現場を回しているのは、そういう女性たちだったりします。

おじさんが介護業界に入るとき、謙虚さはもちろん必要です。ただ、それだけでは少し足りない気もします。

大事なのは、「この人たちの中で、自分は何を出せるのか」。そこを考えることです。

おじさんは、へりくだるだけではもったいない

未経験で入ると、どうしても最初は弱気になります。

教えてもらう立場だし、経験もない。若くもない。だから低姿勢でいよう。それ自体は間違っていません。

でも、おじさんには、おじさんの蓄積があります。

会社員としてやってきたこと

営業で鍛えた対人力

事務で身につけた正確さ

現場職で覚えた段取り

クレーム対応で身についた落ち着き

管理職としての視点

それらは、介護の現場でも、ちゃんと活かせます。

介護業界に入るときは、「未経験だから全部ゼロから」と考えすぎないほうがいい。

たしかに介護技術や制度は新しく覚える必要があります。でも人と働く力、段取りをつける力、責任感、気配り、報連相。そういうものは前職のキャリアそのものです。

おじさんに必要なのは、プライドを捨てることではなく「使い方を変えること」なのだと思います。

前職の自慢話はいらない。でも、前職で培ったものまで捨てる必要はない。

どこで活かせるかを考えて動いたほうがいい。それは介護の現場でも武器になります。

訪問介護は、おじさんにも入りやすい

未経験で介護に入るなら、訪問介護はかなり現実的な入口です。

利用者さんの家にうかがって、一対一で支援する。派手さはありません。でも、そのぶんコツコツ経験を積みやすい。

施設のように、大勢の職員の中で一気に評価される感じが少ないので、未経験のおじさんでも自分のペースで覚えていきやすいところがあります。

しかも訪問には、年齢を重ねた人が多い。若さより、落ち着きや生活感覚が強みになる場面もあります。

もちろん、向き不向きはあります。でも最初の入口として考えるなら、訪問介護は悪くない。むしろ、おじさんには相性がいいことも多いと思います。

酒が好きな人が多いのも、少しわかる

これは良い悪いではなく、ただの実感です。

介護の人たちはお酒が好きな人が多い印象があります。

たぶん仕事が人間相手だからだと思います。気もつかうし、感情も使う。

家に帰って少し抜きたくなるのでしょう。

それに介護の人たちは、まじめすぎる人ばかりではありません。どこか人間くさい。

少し雑で少しあたたかい。その感じが、自分はわりと嫌いではありません。

夜勤専従は、若い男性が多い印象がある

施設系で見ると、夜勤専従は若い男性が多い印象があります。

時給も比較的いい。まとまった収入にもなりやすい。だから、おじさんでも選択肢としては十分ありです。

ただ、夜勤は静かに見えて突発対応があります。

利用者さんの急変もある。転倒リスクもある。

夜だから人手も薄い。判断を求められる場面も出てきます。

だから、自分としては「初任者研修を受けて、少し現場を知って、その後に介護福祉士を目指す」この流れをおすすめしたいです。

夜勤だけで食おうとすると収入面では魅力があります。

でも基礎がないまま入ると、しんどさが先に来る気がします。

おじさんには、介護福祉士をすすめたい

介護業界に入るなら、おじさんには介護福祉士の資格取得をおすすめしたいです。

理由は単純で強いからです。

現場での信用にもつながるし、転職にも有利になる。

資格手当がつくこともある。そして何より、自分の中で軸ができます。

未経験で入ると、どうしても気持ちが揺れます。

これでいいのか。向いているのか。続けられるのか。

そんなときに資格はひとつの支えになります。

介護は今後もしばらく必要とされる仕事です。もちろん制度は変わるし、楽観ばかりはできません。

でも、少なくとも介護福祉士を持っていて、現場経験があれば、「しばらく食いっぱぐれることはない」そう思います。

大きく一発当てる仕事ではないかもしれない。でも生活を支える力にはなります。中高年にとって、それはかなり大きい。

仲間はいたほうがいい

初任者研修などに行くと、40代、50代のおじさんはわりといます。

みんな、それぞれ事情があります。

会社を辞めた人。先が見えなくなった人。親の介護をきっかけに考えた人。何かをやり直したい人。

そういう人たちと話すと、少し気が楽になります。

若いころみたいに見栄を張らなくていい。無理に話を盛らなくてもいい。お互い、だいたい人生のしんどさを知っている。

介護業界に入るなら、そういう仲間はいたほうがいいです。

情報も入るし孤立しにくい。何より、自分だけじゃないと思える。

それは思っている以上に大事です。

介護は、人生の後半に悪くない仕事だと思う

介護は、若さだけで勝負する仕事ではありません。

もちろん体力はあったほうがいい。でも、それだけでは回らない。

人を見る力

相手の話を聞く力

空気を読む力

慌てない力

感情を荒立てずに済ませる力

そういうものが、ちゃんと使われる仕事です。

そして、それはたいてい若いころより、年を取ってからのほうが身についている。

自分は思います。

中高年の男が、これから先の仕事を考えるとき介護は意外と悪くない。少なくとも、世間が思うほど絶望的な仕事ではない。

癖のある人は多いです。でも、いい人も多い。人生経験のある女性も多い。

別の職種から来た人も多い。ダブルワークの人も多い。

現場には、思ったより「社会の断面」があります。

その中で、自分のこれまでをどう使うか。

そこを考えられるおじさんは、介護でもやっていけると思います。

まとめ

未経験のおじさんが介護業界に入るなら、こんなことを意識するといいと思います。

「思ったほどきつくない。ただし、独特の人間関係のクセはある」

「相対的にいい人が多い」

「女性は人生経験が豊富で、学ぶことが多い」

「へりくだるだけでなく、前職のキャリアをどこで活かせるか考える」

「訪問介護は入口として悪くない」

「夜勤専従は収入面の魅力があるが、基礎をつけてからのほうがいい」

「おじさんには介護福祉士の資格取得をすすめたい」

このままで終わっていいのか。そう思ったら、介護は案外、悪くない選択肢です。

派手ではない。でも、人の役に立つ。食っていく力にもなる。そして、自分の人生を、もう一度使い直せる感じがある。

それは、中高年にはけっこう大きいことだと思います。