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資産100億円!シルバーカーで稼ぐヤバイ企業が「勝ち組」になるワケ

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介護をベースにしたM&A、合併・買収が増えています。M&Aには、介護サービス会社だけではなく、関連機材やシステムなどを扱う企業も乗り出しています。

そのひとつが大阪に本社を構える福祉用具・介護用品メーカーの幸和製作所です。歩行補助のシルバーカーで稼ぐ社長の資産は100億円とも言われています。

なぜ、介護業界の勝ち組になれたのか?ビジネス的な側面から検証します。

 

目次 

 

 

5歳からシルバーカーを作らせる先見性

 

一般的には知られていない幸和製作所。介護施設等を運営しているのではなく、介護に関する周辺器具の開発・販売を生業としているようです。まずはプロフィールをまとめてみました。

 

社名:株式会社 幸和製作所

年齢:創 業 1965年
代表者 :玉田秀明
従業員数 :(単体)120名
平均年齢: (国内)40.1歳 
事業内容: 歩行車・歩行補助カート、シルバーカー、手すり、杖、入浴用品、排泄用品等

 

平均年齢もそうですが社長も若いです。調べてみると2代目でした。幸和製作所は高齢者の歩行を助けるシルバーカーでトップシェアを誇っています。2代目社長は、先代から跡を継ぐことを当たり前のように言われ、高校卒業後に入社したそうです。

 

介護業界に参入する一流企業のエリートビジネスマンというよりも、叩き上げの職人といった感じでしょうか。なんと5歳の時からシルバーカーづくりをやっていたとか。

 

介護保険法の施行前からシルバーカーを作らせていた先代社長はかなり先見性のある人物だったのかもしれません。今の2代目社長のインタビュー記事を読むと「先代のようなカリスマ性がなく、自分に何ができるのか悩み苦しんだ」時期もあったようです。

 

しかし、2018年には株式上場も果たし海外市場にも攻勢をかけています。そし上場後は活発な動きを見せはじめます。

デイサービスの「パムックとあっぷる」を子会社化し、東京本社のケアサービス「居宅介護のひだまり」を子会社化するなど、M&Aが活発化させています。

ここらへんは上場前後に関わってきた銀行や証券会社など、外部の人間たちが アドバイスをしたのかもしれません。

しかし上場するまではかなり大変だったよう。アベノミクスで円安が急激に進んだときは、海外工場で製品をつくって仕入れているので原価が倍近くに跳ね上がったとか。そこから2期連続で赤字決算なので2代目社長でないと失脚してたかもしれません。

上場すると信じられない金が舞い込んでくる感覚になるので、ここからの戦略が社長の正念場でしょう。

 

 

介護ビジネスは儲かる

 

この会社は海外販売の強化など積極的な戦略をしています。その中でも筆者が注目しているのはシニア男性をターゲットにしていることです。

人間は転ぶと本当に弱るのが早いです。そのため歩行補助具の「シルバーカー」のニーズはますます高まるでしょう。

しかし男性は、女性に比べて体裁を気にしてシルバーカーを使いたがりません。幸和製作所では、そのハードルを下げることを目指しています。使っていてステータスを感じられるような商品を開発しているようです。

 

しかし、ホームページを見る限りデザイン性は従来のシニアが好むタイプが多いです。

今後、団塊世代の高齢者を取り込むには、M&Aをした施設でのリサーチや現場の声が必要になります。そのデータを社内でどのように分析し、商品に反映させるかがカギになるような気がします。

よく失敗するパターンが、大手代理店などに商品のデザインなどを任せてしまうケースです。介護の現場を知らない人間が勝手な思いつきで提案しても見た目はいいけど中身がなくなり消費者の気持ちは離れてしまいます。

介護業界にむらがってくる商売人やイエスマンをどこまで排除できるか、2代目社長の腕の見せ所かもしれません。

 

 介護ビジネスは海外が主戦場へ

 

韓国では、日本の介護保険制度に相当する制度が既に導入されておりシルバーカーも

その保険対象となっています。幸和製作所では、2019年、韓国からの大口受注の出荷も完了させるなどアジア進出も加速させています。

 

介護業界ではM&Aが活発化しています。その先鋒として福祉用具・介護用品メーカーは積極的な動きを見せています。もちろん将来的には福祉用具・介護用品だけでなく日本の「介護」はシンガポール、中国などのアジア市場に展開していくでしょう。

 

海外進出を見据えて、先手を打つ企業は生き残る可能性は高いですが、いつまでも国内に目を向けている経営者は勝ち組になる可能性は低いかもしれません。

 

今後、介護業界に参入する大企業も増えるため、従来体質の介護会社の経営は厳しくなってくるかもしれません。そうした会社は新しいことにチャレンジしながらも、職人的なこだわり、現場主義を大切にすることが生き残るために重要になるように思います。

 

本日もありがとうございました。