得する福祉
介護や福祉にとどまらず、集団が形成されると独自の特性がみられるようになります。 こうした集団の力学はグループダイナミックスといい、個人や組織にプラスとマイナスの影響を及ぼします。 プラス面では、メンバーの団結力が高まります。マイナス面では、…
日本は1980年代以降、高齢者の医療費負担を分散しながら、国民皆保険を維持してきました。しかし、高齢化が加速する中、何度か制度見直しを行っています。 大きな転機となったのは、2006年の医療制度改革です。 医療制度改革では、2つの新たな高齢者医療制…
成年後見制度は、民法や契約など法律に基づく制度です。 そのため、家庭裁判所に出向くこともあります。 裁判所と聞くとやや緊張しますよね。 しかし、認知症の増加によって今後、接する機会は多くなるかもしれません。 今回は、知っておきたい成年後見制度…
認知症を疑ったら何をする? 認知症の疑いがあるときは、医療機関で診察を受けましょう。 老化による物忘れの症状もあるので、まずは診断をすることが大切です。 認知症の診断には、さまざまな検査があります。 今回は、認知症のおもな検査や種類について紹…
日本では、高齢者について65歳以上の方と定義しています。 その中でも、65歳以上74歳以下の方を「前期高齢者」といい、75歳以上の方を「後期高齢者」といいます。 昔と違って、現在のシニアは見た目にもまだまだ若いというのが実感かもしれません。ちなみに…
「自分のケアは間違っていないか……」 そんな心配や疑問を抱く、介護職は多いかもしれません。 介護や福祉の現場でも使える、簡単な効果測定はあります。 今回、紹介するのはシングル・システム・デザイン。 これは事例やデータを集積し、実践効果を測定する…
「生活保護なら働かなくてイイじゃん」と勘違いされる方がいます。また、人生の敗北者のようなイメージを抱く方がいますが、そうではありません。 事故や予期せぬ事態に直面し、一時的に生活保護を利用したけれど、逆境を乗り越えて社会復帰される方、「生活…
病院で見かける専門家に、医療ソーシャルワーカーと呼ばれる方がいます。医療ソーシャルワーカーは、MSW(メディカルソーシャルワーカーの略)と呼ばれます。 MSWは、医療機関などで活躍する福祉の専門家です。病気になった方や不安を抱えた家族を社会福祉の…
障害のある方が、ひとり暮らしをはじめたい時に役立つのが、生活の困りごとを解決してくれる「自立生活援助」というサービスです(2018年4月1日施行)。 食事や洗濯、掃除などの家事だけでなく、体調やお金の管理、ご近所付きあいのアドバイスもしてくれます…
社会福祉士の国家試験には、有名なソーシャルワーカーの業績が出題されます。 他の国試でも同様ですが、合格するには覚えることが必要です。また、現在の社会福祉の現場にも役立つことは多いです。 今回は、社会福祉を考える上で欠かせないソーシャルワーカ…
「生活保護」という言葉は良く聞きますが、制度の詳細を知らない方は少なくありません。また、間違った認識を抱き、生活保護の申請をしない方もいます。 たとえば、持ち家があると生活保護はNGと思われている方もいます。しかし、持ち家があっても申請するこ…
認知症が他人事ではない現代、知っておきたいのがクーリングオフ制度です。 クーリングオフは、不当な契約から利用者を守る制度です。しかし、意外と知られていないのが、通信販売のクーリングオフです。 実は、ネットやテレビで購入する通信販売には法的な…
精神障害がひどくなると、リストカットなどの自殺未遂や、他人や物を傷つける(他害行為)などがみられます。一刻を争う状況では精神科へ緊急入院となります。 精神科への入院は「精神保健福祉法」に定められています。入院形態はさまざまで「対象と要件等」…
日本をはじめ、世界ではさまざまなカウンセリングや心理療法が研究されています。 カウンセリングや心理療法を受ける人をクライエントといいます。そのクライエントの悩みや相談に乗って、解決に導く人がカウンセラーです。 今回は知っていると役立つ、カウ…
ランキング参加中健康 福祉の資格のひとつに「社会福祉士」があります。 困っている方の相談や援助の場において重要な役割を担っていますが、仕事内容を知っている人は少ないかもしれません。 今回は、社会福祉士のさまざまなアプローチについて解説します。…
心の病 心の病は他人事ではありません。ある研究によると、生涯のうち5人に1人が何らかの精神疾患にかかる可能性があるそうです。 統合失調症では、「悪口を言われている」「監視されている」といった訴えがあります。相談を受けた人は、その内容は深掘り…
重い障がいのある方を支援するサービスに、重度訪問介護(重訪)があります。 本来、重訪は障がい者の生活全般の介護サービスを手厚くし、自宅での生活が続けられるように設計されました。しかし現実には、365日24時間のサービスは認められず、「利用者…
海外にも様々な医療や介護の制度があります。 たとえば、イギリスでは政府が運営する健康保険があり、無料で医療サービスを受けることができます。 一方、アメリカには全国民を対象とした公的な医療制度はありません。 今回は、諸外国の医療や介護制度につい…
今年、あるニュースが話題となりました。それは、重い障害のある子ども達が目の動きを使い、オンラインで対戦するeスポーツ大会が開催されたというもの。 視線をパソコンのマウスのように使う「視線入力」の技術を使った大会は、重い障がいのある方に新たな…
発達障害。その特性には、他人とのやりとりが苦手、コミュニケーションがとれない、極端な人見知りなどがあります。また初対面の人に「その服、変」などストレートにいう……いわゆる空気が読めないのも特徴です。 IQの高い、勉強ができる系のコミュ障でみられ…
現在、日本女性の平均寿命は87.26歳ですが、30年前の平均寿命をご存知でしょうか。 答えは、80歳。なんと30年間で日本女性の寿命は7年ものびたのです。このままいけば、30年後の平均寿命は94歳になるかもしれません。 人間五十年と吟じた織田信長も、さぞ驚…
介護に限らず、高齢者に対して「年寄りだから○○だ」というような思い込みからくる年齢差別を聞くことがあります。こうした年齢差別をエイジズムといいます。身体的な機能低下ではなく、高齢者に対して主観で否定的な見方をすることです。 たとえば、「老人は…
ユネスコ世界会議 SDGsを解説する前に、少し時間をさかのぼる必要があります。いま流行りのSDGsを語る上で欠かせないのが国際連合です。この国連が、ユネスコ主導のもとに提唱したのが「持続可能な開発のための教育」です。2005年から2014年までを「国連持…
世界初!人工シナプスコネクターの開発に成功 2020年8月、慶應義塾大学医学部などの研究グループが脊髄損傷の治療に効果のある「人工シナプスコネクター」の開発に成功しました。世界初です。研究は、人工的に作り出した「たんぱく質」を注射することで、切…
脳のはたらき 高次脳機能障害とは、病気や事故などによって脳が損傷し、言語や思考などの高次な脳機能がスムーズに働かなくなった状態をいいます。 障がいが見た目ではわかりにくいことから、トラブルを起こしやすく、誤解も受けやすいです。今回は、高次脳…
褥そう(褥瘡・床ずれ) 褥そう防止法 肌トラブル 座薬 座薬の方向 外傷性出血の対応 呼吸していない場合 意識がもうろうとしている場合 骨折した場合 塩素系漂白剤を飲み込んだ場合 まとめ 褥そう(褥瘡・床ずれ) 褥瘡(じょくそう)という言葉を介護現場…
リハビリテーションの意味 リハビリテーションは単なる機能の回復ではありません。障害を持っていてもそれに適応して人間の尊厳を回復し、全人間的復権を実現することを理念としています。つまり身体機能の回復だけでなく、精神面や社会的能力の回復にもアプ…
コミュニケーション技術として用いられる手法に「傾聴」があります。傾聴を提唱したアメリカの心理学者、カール・ロジャースによると傾聴の3原則には、「共感的理解」「無条件の肯定的関心」「自己一致」があるそうです。この3原則の意味をシンプルにまと…
障害のある方への差別は法律によって禁止されています。しかし、先進国に比べて日本の取り組みは遅れていました。障害者への差別解消に向けての動きが加速したのは、東京オリンピック、パラリンピックの開催が決まってからだと思います。 たとえば、2016年に…
健康な人は、ぐっすり眠れる方が多いです。安眠は元気の秘訣ですが、「睡眠」に関しては、知らないことも少なくありません。よく耳にするのがレム睡眠、ノンレム睡眠です。なーんとなく知っているような、知らないような・・・。 調べてみると「レム睡眠」とは…