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児童虐待が122倍に増加した理由と対策

 

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児童虐待は27年間で約122倍に増加している

 

児童虐待が急増していることをご存じですか?

児童相談所が受け付けた児童虐待の件数は、1990年に1101件でしたが、2017年には13万3778件と、約122倍に増加しています。

 

こんにちは、サトシです。

なぜ日本でこんなに児童虐待が増えているのでしょう。

 

この記事では、現代社会の子供や家庭を取り巻く環境について簡単に説明してみます。

 

 

 

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児童虐待の理由とは

 

ニュースでも報じられる児童虐待の事件。

 

日本において子どもの虐待件数は年々増え続けています。

子どもを虐待する背景として指摘されているのが「親の育児の孤立化」や「負担感の増大」です。

 

僕は大学院で「子育て期の母親の育児ストレス」を研究をしており、文献調査を行うと、子育て期の母親の育児ストレスは高く、そのことが虐待を引き起こしている一因になっていることも指摘されています。

 

育児の孤独化に対して、育児支援は十分とはいえません。

こうしたことが、子どもへの虐待や放置などを生み出しやすくなっているのかもしれません。

また社会連帯の希薄化やソーシャルキャピタルの喪失が、子ども同士の人間関係の希薄化や縮小化に影響しているように思います。

 

さらにコロナ渦によって子供たちの「生きる力」の低下が心配されています。

 

「生きる力」の重要性

 

「生きる力」とは文部科学省の答申の中で使用された用語です。

こう書くと、なんだか堅苦しい感じがしますが、とてもシンプルに具体的な3点が提示されています。

 

生きる力とは・・・・

①自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力

②自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性

③たくましく生きていくための健康や体力

 

大人でも簡単なようでなかなか難しい内容です(苦笑)

 

 

離婚も増加している

 

乱暴に言いますが、離婚率の上昇も子供の虐待増加に関係していると思います。

 

日本の家庭のかたちは今、徐々に変容しています。

厚生労働省の人口動態統計によると、離婚件数は1983年約18万組と最大になります。その後、微減もしくは横ばいでしたが1991年から再上昇して、2016年には約22万組となりました。

 

最近よく聞くのは、連れ子への虐待です。

母親の新しい恋人や再婚相手が、前夫の子どもに虐待するケースはニュースでもよく見聞きすると思います。関係者に聞くと事件にならないケースはもっと多いと言います。

 

そして、母子家庭や父子家庭などのいわゆる、ひとり親家庭も増加しています。

最近では、夫の暴力とそこから逃げてくる母子の保護も社会問題化しています。

親の勝手な都合で子どもが不幸になるべきではありませんが、現実には逆の現象が起きているのです。

 

 子ども・子育てが変わってきている

 

子供や家庭を取り巻く具体的な変化として3つのことが言われています。

 

①社会・経済の変容

②家庭の外形的及び質的な変容

③子ども及び親の変容

 

今後は「コロナによる変容」も追記されるかもしれません。

 

2030年の推計では0歳~14歳までの年少人口割合は10.3%です。これに対し65歳以上の老齢人口割合は31.6%になるとされています。

 

しかも65歳以上の中には、子どものいない人も多いでしょう。日本の家族の在り方、ひいては人々の価値観が間違いなく変わると思うのです。

 

 

www.osp.tokyo

 

 

働く女性の増加

 

女性の積極的な社会参画で働く女性は増えていますが日本では出産後に一度会社を辞めて、その後パートやアルバイト、派遣として働く方が多いです。

 

その理由には育児休業の取得や所得保障、保育サービスなど仕事と育児を両立させるために社会の仕組みは不十分ということもあります。

 

しかし女性が一度、仕事を辞めてしまう大きな理由に「3歳児神話」があるのではないでしょうか。

 

3歳児神話は間違い?

 

3歳児神話とは「子どもは3歳までは常時家庭で母親が育てないと子どものその後の成長に悪影響を及ぼす」という言説です。

 

平成10年度の厚生白書で言及されています。その結論としては「少なくとも合理的な根拠は認められない」というものでした。

つまり「3歳児神話にこだわりすぎるのは時代遅れ」でもあるのです。

 

まとめ

子どもを取り巻く社会の変化は「集団から個人」「保護から自立」「供給者主体から利用者主体」「隔離から社会的包摂」とう概念や価値観の変化を生み出しています。それらが「児童家庭福祉」のニーズへとつながります。

 

しかしながら社会においての価値観の変化は、時に格差や排除、差別を生みだす危険性もあります。そこで求められているのが「社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)」という対策です。

 

児童福祉法では「互助」を前提に、地域の互助で対応できない子どもを「要保護児童」として、保育所や養護施設などに入所させて福祉を図ると定めています。

 

しかしこのような対策や法律をどれほどの人が知っているでしょうか?困った子供を助けるのに絵にかいた餅はいらないと思うのです。

 

子供たちに生きる力を求めるならば、まずは大人が手本にならないといけない。

僕はそう思うのです。

 

本日もありがとうございました。

 

 

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