ツナガレ介護福祉ケア

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【家庭の介護】前期高齢者(65 ~ 74歳)の5つの変化

日本では、高齢者について65歳以上の方と定義しています。

その中でも、65歳以上74歳以下の方を「前期高齢者」といい、75歳以上の方を「後期高齢者」といいます。

昔と違って、現在のシニアは見た目にもまだまだ若いというのが実感かもしれません。ちなみに、サザエさんの磯野波平は、おじいちゃんに見えますが、54歳です。

とはいえ、前期高齢者に入るころには、認知や知的機能は低下してきます。

今回は、加齢になって衰える記憶と維持される機能について紹介します。

 

 

1 .作動記憶は低下

作動記憶(ワーキングメモリ)とは、作業や会話、学習などにおいて必要な情報を一時的に保ち、処理する能力のことです。

50歳以降、機能が低下するといわれ、一次的に物事を保持して処理することができなくなってきます。

前期高齢者になると、「最近ひとつ覚えると、ひとつ抜け落ちるようになった」とボヤく方は増えます。これは、加齢による作動記憶の低下の現れと言えます。

たとえば、暗算をするときに一時的に物事を保持して処理するのも、作動記憶です。数字に強かった方も、年齢とともに衰えてきやすいです。

2 .エピソード記憶の低下

エピソード記憶とは、個人が経験した出来事にまつわる記憶です。

「何をしたか」だけでなく、「誰としたか」「どこに居たか」「何を思ったか」などの付随する情報とともに記憶されていることが特徴です。

エピソード記憶は加齢とともに低下し、「昨日の夕飯は何を食べたかな」「眼鏡はどこに置いたかな」といった事象が現れます。

認知症の場合は、食べたことの記憶がごっそりと抜け落ちる感じです。そのため、ごはんを食べても、何度も「ごはんはまだか?」と聞いたりします。

3 .意味記憶は、衰えにくい。

意味記憶は知識に相当し、歳をとっても衰えづらいとされています。

加齢の影響がほとんどありません。
例えば、「日本の季節は春夏秋冬」のように一般的な情報などの記憶です。
意味記憶は、「知識の記憶」と言われ、今までの人生で培ってきた知識の記憶は、年齢を重ねても簡単には忘れません。

4 .流動性知能は低下あり

流動性知能は、新しい環境やシーンに適応するために必要な知能のこと。

具体的には、思考力や計算力、処理のスピードなどが挙げられます。

物事を柔軟に対応したり迅速さといった、臨機応変に状況に対応する際に必要な知能です。流動性知能は、高齢とともに物事を処理するスピードや柔軟性といった知能は低下していきます。

20代~30代でピークを迎え、それ以降は衰えていきます。

5 .結晶性知能は、維持される

結晶性知能は、個人が今までの経験や学習から獲得してきた知能です。具体的には言語能力や洞察力、理解力などが挙げられます。

過去の経験から培われた知能のため、加齢による影響を受けづらいとされています。逆に、結晶性知能は経験によって蓄積された知能のため、経験を積むほどに知能が増えるといわれています

まとめ

作動記憶(ワーキングメモリー)とは、入ってきた情報を一時的に記憶し、情報の整理や処理を行う仕組みをいいます。高齢になると、作動記憶は低下していきます。

エピソード記憶は、その名の通り「過去の体験や出来事(エピソード)についての記憶」のことをいいます。加齢とともに記憶力が低下していきます。

意味記憶とは、「物事の意味や知識の記憶」です。加齢による機能の影響はほとんど受けません。

流動性知能とは、「物事に対する情報処理や問題解決能力のこと」を指します。また、新たな環境への適応能力や、新しい物事を学習する能力も、流動性知能に付随したものです。
流動性知能のピークは30歳ごろまでで、それ以降は加齢とともに衰えていきます。

結晶性知能とは「これまでの人生経験で蓄えた知識など」を指します。加齢による影響はほとんど受けません。